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俳句の中の地域

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#770 ソメイヨシノ咲く、飛鳥宮跡の風景(奈良県明日香村)  (2025年4月18日執筆)

 2024年4月7日の、吉野・飛鳥の春を描いてきた今回のシリーズ、最後は明日香村の飛鳥宮跡に咲くソメイヨシノの風景です。飛鳥にあった宮城の一つである板蓋宮の遺構であるとされるこの場所は、大化の改新につながるクーデターである乙巳の変の舞台であったことでも知られます。古代の歴史が動いた飛鳥は今、のびやかな自然風景に包まれる場所となっています。
 
行く春や 乙巳の変の 跡に立つ

ソメイヨシノ咲く、飛鳥宮跡の風景
ソメイヨシノ咲く、飛鳥宮跡の風景(2024.4.7撮影)



#769 石舞台古墳、満開の桜との風景(奈良県明日香村) (2025年4月17日執筆)

 2024年4月7日、吉野山散策から京都駅までの帰路、飛鳥に短い時間滞在しました。レンタサイクルで飛鳥駅から石舞台古墳へ。墳丘が残らず、横穴式石室のみが露出して残る形状からそう呼ばれる古墳の周囲には、ソメイヨシノが花盛りを迎えていて、歴史ある史跡を彩っていました。句中の「青褐」は「あおかち」と読み、青みの強い濃紺色です。
 
花の雲 青褐帯びる 石舞台

石舞台古墳、満開の桜との風景
石舞台古墳、満開の桜との風景(2024.4.7撮影)



#768 吉野水分神社、枝垂桜の風景(奈良県吉野町) (2025年4月16日執筆)

 2024年4月7日の吉野山散策は、上千本の桜を抜けて、世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産でもある吉野水分(みくまり)神社へと辿り着きました。重要文化財である拝殿、幣殿、本殿に囲まれた境内には枝垂桜があって、写真のようなつややかな姿を見せていました。
 
天水を受く 枝垂桜の老樹

吉野水分神社、枝垂桜の風景
吉野水分神社、枝垂桜の風景(2024.4.7撮影)



#767 上千本の桜越しに蔵王堂を望む風景(奈良県吉野町) (2025年4月15日執筆)

 2024年4月7日、花盛りの上千本、満開の風景です。尾根筋に展開する蔵王堂とその門前町も彼方に眺望できます。まさに山全体が山桜に覆われる吉野山は、桜の聖地とも呼べる存在です。金峯山寺の本尊である蔵王権現の神木が桜であったことから、参詣者らによって山桜の木が寄進されるようになり、今日の吉野山の桜の森が形成されました。
 
花吹雪 吉野の空を まとう午後

上千本の桜越しに蔵王堂を望む風景
上千本の桜越しに蔵王堂を望む風景(2024.4.7撮影)



#766 上千本、山桜に彩られる風景(奈良県吉野町) (2025年4月14日執筆)

 2024年4月7日、吉野山の散策は、上千本の桜にまで至りました。この辺りまで来ると、ヘアピンカーブで登っていく山道は、山いっぱいに植えられた山桜の中を進む格好となります。これまで歩んできた金峯山寺蔵王堂も小さく眼下に見えるようになって、吉野の桜のしなやかで、艶やかな桜色に包まれる風景に酔いしれます。
 
巨星果つ 吉野の花の 白昼夢

上千本、山桜に彩られる風景
上千本、山桜に彩られる風景(2024.4.7撮影)



#765 吉水神社から眺める一目千本の風景(奈良県吉野町) (2025年4月13日執筆)

 2024年4月7日、吉野山の散策をしています。蔵王堂周辺の門前町から坂を下りた先にある、吉水神社は吉野山の桜を見るハイライトの一つです。境内からは、写真のように、山肌いっぱいに咲き誇る山桜の風景を余すところなく眺望することができます。中千本から上千本へ、そのスケールから「j一目千本」と呼ばれる景色です。
 
ちぎり絵のごとき 山桜に微風

吉水神社から眺める一目千本の風景
吉水神社から眺める、一目千本の風景(2024.4.7撮影)



#764 金峯山寺本堂(蔵王堂)の風景(奈良県吉野町) (2025年4月12日執筆)

 2024年4月7日、吉野山の下千本の桜を眺めた後、尾根筋のゆるやかな上り坂に沿った土産物屋や飲食店などが軒をつられる門前町の先に、金峯山寺の本堂、通称蔵王堂の大きな堂宇に出会います。東大寺大仏殿と並ぶ巨大な木造建築物である蔵王堂は、その大きさながらも実にたおやかな表情を見せて、参詣者を出迎えていました。
 
春昼や 山しなやかに 蔵王堂

金峯山寺本堂(蔵王堂)の風景
金峯山寺本堂(蔵王堂)の風景(2024.4.7撮影)



#763 下千本の桜、満開の風景(奈良県吉野町) (2025年4月11日執筆)

 2024年4月7日、吉野山の散策は、下千本と呼ばれる、麓付近の山並みに広がる桜を探勝しています。金峯山寺の門前町へと続く尾根筋の参詣道からは、山肌いっぱいに花を咲かせる山桜の風情を堪能することができます。訪れたこの日は山桜はまさに見頃を迎えていまして、訪れる人々の目を楽しませていました。
 
若草や 風艶めける 吉野山

下千本の桜、満開の風景
下千本の桜、満開の風景(2024.4.7撮影)



#762 七曲坂付近、下千本の風景(奈良県吉野町) (2025年4月10日執筆)

 2024年4月7日、近鉄・吉野駅からスタートした吉野山の散策は、七曲坂と呼ばれるつづら折れの坂道を挙がるところから始まります。金峯山寺の門前町へと続く坂道の周辺が、下千本と呼ばれる桜です。吉野ロープウェイを利用すればショートカットすることもできるルートですが、下千本の美しい桜を見ながら辿る七曲坂の風景もまた風情のあるものです。
 
つづら折れの参詣道 霞の山嶺

七曲坂付近、下千本の風景
七曲坂付近、下千本の風景(2024.4.7撮影)



#761 近鉄・吉野駅から下千本を望む風景(奈良県吉野町) (2025年4月9日執筆)

 2024年4月7日、奈良県吉野町の吉野山を訪れました。山桜の名所としてあまりに著名な吉野山は、近鉄電車で駅に着き、改札を出た先からその佳景が広がります。吉野山は緩やかな山並み一帯に山桜が育っていて、麓から下千本、中千本、上千本、奥千本と呼ばれます。その標高差から、例年は1ヶ月ほど見頃が続きます。
 
改札の先 靄晴れて 花の山

近鉄・吉野駅から下千本を望む風景
近鉄・吉野駅前から下千本を望む風景(2024.4.7撮影)


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